TRION NOTEブログ

2018-06-08
読みもの

雨の日の革のお手入れ

雨の日の革のお手入れ

2023.11.20 改訂

雨の日というのは、革にとってあまり嬉しくない天気。
まず、雨の日対策として、最善策は「革製品を使わないこと」。雨の日はナイロンや布素材のバッグに荷物を入れ替えて、レザーバッグはお休みさせてあげれば、それがベストです。
だけど、雨予報のたびに中身を入れ替え…というのも少し面倒。また、さっきまで晴れてたのに急な通り雨…なども困りますよね。

今回は、基本的なケアと共に、雨の日対策にプラスして欲しいお手入れとケアアイテムをご紹介します。

①基本的なお手入れ

まずは、定期的に基本的なお手入れをしてあげてください。
革のお手入れの中で、最も押さえて欲しいお手入れです。ここをきちんと押さえておけば、あとは状況に合わせてお手入れをプラスするだけで済みます。

②防水スプレーをかける

雨の日のレザーケア 防水スプレー

天気予報で翌日が雨だと知ったときは、前夜に防水スプレーをかけて準備をしておけば安心です。
防水スプレーは、フッ素系のものがおすすめ。繊維を細かくコーティングすることで撥水させるタイプで、雨粒が革に浸透してしまうのを防いでくれます。

>おすすめの防水スプレーはこちら

表面から20~30cm以上離して全体に均一にかかるようにします。スプレーにもよりますが、これを2、3回程度繰り返し、少なくとも30分程度はそのまま乾燥させて下さい。表面が乾き、スプレーの成分がきちんと定着したら完了です!
防水スプレーをかける時には、屋外の風通しが良いところで行って下さいね。

防水スプレーを使うことで、このように雨粒がかかっても表面で弾かれて粒になり、革に浸透しなくなります。

防水スプレーは「2ヵ月くらいは効果が持続するのでは?」と思っておられる方が多いのですが、防水効果が続くのはおよそ1週間。

実は防水スプレーは成分が揮発する際に、革表面の油分も一緒に連れ去ってしまいます。そうすると革表面は乾燥し、革は乾燥すると付着したものをなんでも吸い込もうとするので、水が染み込みシミになる原因となります。
防水スプレーを使用した1週間後には、もう一度「基本的なお手入れ」を忘れずに!

とはいえ、日常使いのバッグをそこまで神経質に扱っているとちょっと疲れそう・・・。
そんな時にも「基本的なお手入れ」さえしていれば、多少水に濡れてしまっても大丈夫。すぐにタオルなどで水滴を優しく拭き取ってあげるだけで、シミになることはほとんどありません。

注意点として、素上げ調の革は革本来の変化が楽しめる分、濡れてしまった場合にはシミになる可能性も高くなります。
素上げ調の革は、お化粧をしているタイプの革に比べると、少し気にかけてお手入れしてあげると良いでしょう。

革にとっては苦手な雨の季節。

普段からしておくケアと、特別なケアの方法とポイントを知っておくことで、レザーバッグと過ごす日常がぐっと楽しくなります。