10/4(土)と10/5(日)に、大阪・本町のTRION FLAGSHIP SHOPにて、お客様の愛用品を無料でケアさせていただくレザーケアイベントを開催いたしました。
8月のTRION日本橋での開催に引き続き、大変多くのお客様にご参加いただくことができました。誠にありがとうございます!
今回も、皆様のバッグのケアを担当させていただいた、レザーソムリエ資格を持つトライオンの営業担当 岡本、そしてショップ店長 菊野の声と共に、実際に行ったケアをケース別にご紹介させていただきます。
目次
使用したレザーケアグッズとその役割をご紹介

今回も、基本的なレザーケアの流れに沿ってさまざまなアイテムを使用しました。
まずは、細かな汚れを取るための「①ステインリムーバー」。レザーバッグをご愛用の方は、日常的に持っておくと便利な必須アイテムです。
ケアクリームは、「②M.MOWBRAY デリケートクリーム」と、「②グローブレザー ケアクリーム」を使用しました。

「②グローブレザー ケアクリーム」は、トライオンがグラブレザー専用に開発したケアクリームで、一般的なケアクリームよりも油分が多く浸透性が高いのが特徴的。
革にしっかり栄養を与え、光沢感を引き立ててくれるとともに、バッグ全体がシャキっと見え、長持ちにもつながります。
そして、「③グローブクロス」(タオルでも代用可)。最後の仕上げにアイテムを磨き上げ、自然なツヤを引き出します。
ブラシは、「④ホースブラシ」を用意。「ほこり落とし用」と「仕上げ用」の2種類あると理想的ですが、1本でも十分対応できます。
基本的な手順としては
①ステインリムーバーで汚れを落として
②ケアクリームで革に必要な潤いを与え
③ホースブラシまたは④グローブクロスで仕上げる
この流れです。
この他には、色を濃くしつつ革の柔軟性を取り戻す⑤専用ケアクリーム「ラナパー」と、アイテムに付着した汚れや汗を洗浄できる⑥レザー用シャンプー「サドルソープ」も活用しました。

さまざまなアイテムをご紹介しましたが、お手入れ初心者の方には、レザーケアのトライアルセットがおすすめ!ひとつ持っておくと安心です。
革は油分が不足するとカラカラになり、柔軟性や弾力性が失われてしまいます。定期的にケアをすることで、革のしなやかさを保ち、長く愛用いただけます。
ケース① パッチワークトートの退色ケアと基本メンテナンス

まず最初は、PANELシリーズを長らくご愛用いただいているお客様の、縦型トートバッグをご紹介いたします。
こちらは、2017年春夏に販売されたRoyal Blue Multiカラー。
ハンドル部分のみ、一度お修理として交換させていただいていますが、全体の雰囲気に自然に馴染んでおり、とても綺麗にご愛用いただいていることが伝わります。

今回は、目立ったシミなどはないものの、全体の退色や汚れが気になり、レザーケアイベントにご来店くださいました。
まずはブラシで表面のホコリや汚れを落とした後、1枚1枚のパネルを色ごとに丁寧に指で塗り込んでいきます。

岡本:YellowとRoyal Blueにはラナパーを使い「色を濃く」、Whiteにはグローブレザー ケアクリームを使い「退色を軽減」させました。カラーごとに適したレザーケアアイテムを選ぶことで、バッグ全体を自然にリフレッシュさせることができました。
1枚ずつパネルを指で塗っていく地道な作業に、お客様も思わず感心されていました。

こちらがお手入れのビフォーアフターです。
Royal Blue、Yellowともに色味がよみがえり、グラブレザーならではの鮮やかな発色が戻りました。
さらに、共にご愛用いただいているPANELシリーズの横型トートバッグ(Camel)もお手入れ。バッグ全体の汚れをケアしていきます。

CamelやWhiteなどの淡色レザーは、汚れが目立ちやすいため、まずはブラッシングでホコリを落とし、その後ステインリムーバーで全体の汚れを丁寧に除去していきます。

岡本:バッグ全体は明るさを取り戻したものの、ハンドル部分はどうしても黒ずみが目立ちやすいため、修理対応としてハンドル交換のご提案をさせていただきました。
菊野:横型トートバッグのハンドル交換ですと、¥9,570(税込)で承っております。
実際にお修理後のバッグを拝見すると、ハンドルを交換するだけでも全体がぐっと引き締まって見えるのが印象的です。
ケース② バッグの底についたシミをリフレッシュ

こちらは、1年ぶりに北海道からご来店いただいたお客様。ご愛用いただいているのは、THE GLOVEシリーズのグローブミニトートのTanカラー。
グラブレザーならではの経年変化がしっかりと感じられ、味わい深く育っている様子がとても嬉しいですね。

今回は、バッグの底面にシミとコーキング剤が付着してしまったとのことで、ご来店いただきました。
岡本:まずは、有機溶剤を含むワックスクリーナーで汚れ部分をやさしくふやかし、落ちにくい部分はカッターで慎重に削り落としました。

続いてサドルソープを使用し、バッグ全体を丸洗い。
岡本:丸洗いといっても、水に浸けながら“ジャブジャブ洗う”のではなく、表面をしっかり濡らして汚れを浮かせる程度です。

菊野:最初は「え!こんなに濡らすの?!」と驚きましたが、この工程によっててレザー全体のトーンが均一に整っているのがよくわかりました。

さらに、レザーが乾ききる前にM.MOWBRAY デリケートクリームを塗布し、最後にラナパーで仕上げて自然乾燥。

結果、バッグ底のシミやコーキング跡は目立たない程度まで軽減し、Tanカラー特有の深みとツヤがよみがえりました。
お客様にもとてもご満足いただくことができました。

岡本:シミを完全に除去することは難しいですが、バッグ全体を丸洗いすることで自然に馴染ませることができます。
ご自身で部分的に洗ってシミが広がってしまうケースもあるため、気になる汚れはぜひご相談ください。
ケース③ 野球観戦の相棒、阪神コラボバッグをケア

続いては、大の阪神ファンであるお客様の野球観戦の相棒、阪神タイガース×TRIONコラボのグローブボディバッグです。
左側は新品、右側がお客様のご愛用品。使い込まれた風合いの違いが一目でわかります。
岡本:観戦時には必ず一緒に持って行っていただいていることもあり、バッグには使い込まれた迫力が出ていました!グローブのような風合いが増し、持ち心地もまるで体の一部のようでした。

まずはブラッシングでほこりや表面の汚れを落とした後、Black部分にはグローブレザー ケアクリーム、Yellow部分にはラナパーを使用してケアしました。
これにより、色味を整えつつ、使い込まれた革の質感を生かしたお手入れができました。
岡本:お客様によると、バッグを持って野球観戦に行くとよく声をかけられるとのことでした。コミュニケーションのきっかけにもなっているそうで、とても光栄に感じますね。
ケース④ 白いレザーバッグの汚れの落としかた

こちらは、GLOVE BOX様がきっかけでトライオンを知っていただいたお客様のTHE GLOVEシリーズ、グローブミニトート(White×Royal Blue)。
約1年ご愛用いただいていて、白いレザー部分の汚れが気になり、今回ケアイベントにご来店くださいました。
まず岡本が取り出したのは、文房具の消しゴム。これを使って、レザーバッグの角の汚れを落としていきます。

岡本:この消しゴムを使用する方法は、表面を削る行為です。
WhiteやCamelの淡色レザーにのみ使える方法で、誰でもできる裏技ではありますが、必ず目立たない箇所で試してから実施するのがポイントです。

その後、WhiteとRoyal Blueの各部分に、グローブレザー ケアクリームとラナパーを使い分け、指で丁寧に塗布。
ウェブ部分のグラブレザー裏側が若干もけもけしていた箇所も、ラナパーで整えました。

岡本:Whiteは汚れが目立つレザーですが、ケア方法を知っていれば、普通の色では味わえない“清潔感と存在感が際立つ特別な風合い”に仕上げられます。
丁寧にケアした分だけ、持つ人のこだわりやレア感が伝わり、よりかっこよく見せることができる色ですね。
Royal Blueのレザー部分も鮮やかさを取り戻し、ウェブ部分の裏側も整えて、全体の見栄えがぐっとよくなりました!
ケース⑤ 新品レザーバッグをプレメンテ!

最後は、現在直営店舗のみで販売しているHorween(ホーウィーン)レザートートをご紹介いたします。
革を愛するお客様に一目惚れいただき、ご使用前のプレメンテナンスを実施させていただきました。

岡本:レザーバッグは、製品化されて時間が経つと乾燥している場合もあります。必要に応じて使用前にお手入れする、いわゆる“プレメンテナンス”をおすすめしています。
プレメンテといっても、行うことは基本的なお手入れと同じです。
①ブラッシング(ホコリ落とし)
②TRIONのグラブレザー用クリームを全体に塗り浸透させる
③ブラッシング・拭き上げ(余分なクリームの除去と磨き)

岡本:もともと私が使用している同レザーバッグの経年変化サンプルを見せながら、「お手入れするとどんな変化が起こるか」をお客様にご説明しつつケアを行いました。
製品の魅力だけでなく、使うことでどのように変化していくかを先にイメージしてもらうことも、大切なポイントですね。
スタッフが感じた、レザーケアイベントの魅力

岡本:前回の日本橋店での開催に引き続き、たくさんのお客様に足をお運びいただけて、感謝の気持ちでいっぱいです。
レザーケアイベントは、お客様の人生の一部や、トライオンとの接点を感じられる貴重な機会ですね。
バッグをお手入れすることで、気分を新たにお出かけしたり、人に会いに行く一歩を踏み出すお手伝いができるのも魅力のひとつです。
眠っていたバッグをケアして使うことで、あの頃の思い出を振り返っていただけるのも、このイベントならではの楽しみですね。

菊野:イベント中、お手入れされているバッグたちが、とても気持ちよさそうだったのが印象的です。販売して間もない商品から、かなり昔に販売したアイテムまで幅広くお持ちいただき、とても嬉しかったです。
こうしたイベントに来てくださるお客様は、バッグを大切に使っている方が多く、これからも大切に使いたいからこそ来てくださっているんだなと改めて感じました。
またぜひ、開催させていただきたいです!
お客様からいただいたお声
お手入れ方法が理解できた(50代/男性)
製品だけではなく、革そのものについて知らなかったことを教えてくださったこと。まるで自分のもののように丁寧・大切に扱ってくださり、手間のかかるお手入れでも本当に楽しそうにリフレッシュをしてくださったこと。カバンやパスケースがきれいになったからというのはもちろん、とても楽しい時間を過ごせたのでお伺いしてよかったと心から思っています!(30代/男性)
アイテムが綺麗になった(30代/男性)
お手入れのご相談は店頭&オンラインでも
✓ 愛用中のアイテムに合うお手入れ方法を知りたい方
✓ グラブレザーの正しいお手入れを知りたい方
✓ 今後の修理や長期的なメンテナンスに不安がある方
といった、レザーケアに関するお悩みやご要望をお持ちの方は、オンラインストアや店頭にて随時ご相談いただけます。
・TRION FLAGSHIP SHOP
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